イタリアの国旗について
イタリアの国旗、通称「トリコローレ(Il Tricolore=三色旗)」について、その由来や色の意味、歴史、そして意外な豆知識まで詳しく解説します。フランスの国旗から強い影響を受けて誕生したこの旗は、イタリアの激動の歴史と、陽気で情熱的な国民性を色濃く反映しています。
1. デザインと色の意味
左から「緑・白・赤」が同じ幅で垂直に並ぶ縦三色旗です。この3色には 「歴史的な由来」 と、後から定着した 「ロマンチックな解釈(俗説)」 の2つが存在します。
- ① 歴史的な由来(ミラノの市民軍) 18世紀末、ナポレオンがイタリアに侵攻した際、ミラノの市民軍(ロンバルディア軍)が身につけていた軍服の色がベースになったと言われています。ミラノの伝統的な市旗が「白地に赤い十字」であり、市民軍の制服のメインカラーが「緑」だったため、この3色が選ばれました。
- ② 一般的な解釈(自然と歴史)
現在、イタリア国民の間で最も広く知られている意味合いは以下の通りです。
- 緑:美しい国土(平原や丘陵)、または 「希望」
- 白:アルプス山脈の雪、または 「信仰」「平和」
- 赤:独立戦争で流された愛国者の血、または 「愛(仁愛)」「熱血」
- ③ 宗教的な解釈(キリスト教の三元徳) カトリック国家であるイタリアらしく、ダンテの『神曲』にも登場するキリスト教の3つの美徳「希望(緑)」「信仰(白)」「愛(赤)」を表しているとも言われます。
2. トリコローレの歴史と由来
イタリア国旗は、フランス革命とナポレオンの影響によって生まれ、その後「イタリア統一運動」のシンボルへと変化していきました。
① ナポレオンと最初のトリコローレ(1797年) フランス軍を率いたナポレオンが北イタリアを征服して作った「チスパダーナ共和国」において、1797年1月7日に初めて緑・白・赤の三色旗が正式に国旗として採用されました(この日が現在もイタリアの「国旗の日」となっています)。 フランス国旗(青・白・赤)の「青」を、前述のミラノ市民軍の「緑」に変えたデザインでした。ちなみに、 一番最初は「横三色旗(上から赤・白・緑)」 でした。
② 王家の紋章が入っていた時代(1861年〜1946年) 1861年、バラバラだった小国が統一されて「イタリア王国」が誕生しました。この統一を中心となって推し進めたのが「サヴォイア家」という王家です。 そのため、王国時代の国旗の 中央の白い部分には、サヴォイア家の紋章(赤地に白い十字架を青いフチで囲んだ盾)がデカデカと描かれていました 。ジブリ映画『紅の豚』の時代設定(1920年代後半)に登場するイタリア国旗にも、この王家の紋章が入っています。
③ 現在のシンプルな国旗へ(1946年〜) 第二次世界大戦で敗戦国となったイタリアは、ムッソリーニのファシスト政権と結びついていた王制を国民投票によって廃止し、共和制(イタリア共和国)へと移行しました。 この時、 「王家の紋章」が国旗から取り除かれ 、現在のシンプルな緑・白・赤の「トリコローレ」となりました。
3. 間違えやすい「他国の国旗」との違い
イタリア国旗は非常にシンプルなため、他国の国旗とよく混同されます。
- メキシコ国旗との違い メキシコ国旗も「緑・白・赤」の縦三色ですが、 中央に「蛇をくわえた鷲」の紋章 があります。また、実は 縦横の比率 が異なります(イタリアは2:3、メキシコは4:7でメキシコの方が横長)。さらに、色の濃さもメキシコの方が暗く深い緑と赤を使用しています。
- アイルランド国旗との違い アイルランド国旗は「緑・白・オレンジ」です。一番右の色がオレンジか赤かの違いですが、風にはためいている時や、印刷の具合によってはイタリア国旗と非常に見間違えやすいです。
4. 知っておきたい豆知識(トリビア)
- ピッツァ・マルゲリータの由来 イタリアを代表するピザ「マルゲリータ」は、国旗のトリコローレがモチーフになっています。 1889年、イタリア王国のマルゲリータ王妃がナポリを訪れた際、地元のピザ職人が王妃への敬意を表して、 バジル(緑)、モッツァレラチーズ(白)、トマト(赤) を使って国旗の色に見立てたピザを献上しました。 王妃がこれを大変気に入ったため、彼女の名前が付けられたという有名な逸話があります。(※ピザ自体はそれ以前から存在していましたが、名前の由来として定着しています)
- 「適当な色」が禁止されたのは最近の話
驚くべきことに、イタリアでは長年「緑・白・赤ならどんな色合いでもOK」という大らかな状態が続いており、メーカーによって明るい緑だったり暗い赤だったりとバラバラでした。
しかし、EU内での規格統一の動きもあり、 2003年になって初めて政府が厳密なカラーコード(Pantone色)を法律で規定 しました。
現在の正確な色は以下の通り指定されています。
- 緑:Fern Green(シダの緑 / 少し明るめの緑)
- 白:Bright White(輝く白)
- 赤:Flame Scarlet(炎のスカーレット / 鮮やかな朱赤)
以上のように、イタリアの「トリコローレ」は、フランス革命の「自由・平等・博愛」の精神を受け継ぎながらも、イタリアの国土やキリスト教の精神、さらには食文化(ピザ)にまで結びついている、非常に国民に愛されている国旗です。
素材について
イタリアの国旗、通称「トリコローレ(Il Tricolore=三色旗)」について、その由来や色の意味、歴史、そして意外な豆知識まで詳しく解説します。フランスの国旗から強い影響を受けて誕生したこの旗は、イタリアの激動の歴史と、陽気で情熱的な国民性を色濃く反映しています。
1. デザインと色の意味
左から「緑・白・赤」が同じ幅で垂直に並ぶ縦三色旗です。この3色には 「歴史的な由来」 と、後から定着した 「ロマンチックな解釈(俗説)」 の2つが存在します。
- ① 歴史的な由来(ミラノの市民軍) 18世紀末、ナポレオンがイタリアに侵攻した際、ミラノの市民軍(ロンバルディア軍)が身につけていた軍服の色がベースになったと言われています。ミラノの伝統的な市旗が「白地に赤い十字」であり、市民軍の制服のメインカラーが「緑」だったため、この3色が選ばれました。
- ② 一般的な解釈(自然と歴史)
現在、イタリア国民の間で最も広く知られている意味合いは以下の通りです。
- 緑:美しい国土(平原や丘陵)、または 「希望」
- 白:アルプス山脈の雪、または 「信仰」「平和」
- 赤:独立戦争で流された愛国者の血、または 「愛(仁愛)」「熱血」
- ③ 宗教的な解釈(キリスト教の三元徳) カトリック国家であるイタリアらしく、ダンテの『神曲』にも登場するキリスト教の3つの美徳「希望(緑)」「信仰(白)」「愛(赤)」を表しているとも言われます。
2. トリコローレの歴史と由来
イタリア国旗は、フランス革命とナポレオンの影響によって生まれ、その後「イタリア統一運動」のシンボルへと変化していきました。
① ナポレオンと最初のトリコローレ(1797年) フランス軍を率いたナポレオンが北イタリアを征服して作った「チスパダーナ共和国」において、1797年1月7日に初めて緑・白・赤の三色旗が正式に国旗として採用されました(この日が現在もイタリアの「国旗の日」となっています)。 フランス国旗(青・白・赤)の「青」を、前述のミラノ市民軍の「緑」に変えたデザインでした。ちなみに、 一番最初は「横三色旗(上から赤・白・緑)」 でした。
② 王家の紋章が入っていた時代(1861年〜1946年) 1861年、バラバラだった小国が統一されて「イタリア王国」が誕生しました。この統一を中心となって推し進めたのが「サヴォイア家」という王家です。 そのため、王国時代の国旗の 中央の白い部分には、サヴォイア家の紋章(赤地に白い十字架を青いフチで囲んだ盾)がデカデカと描かれていました 。ジブリ映画『紅の豚』の時代設定(1920年代後半)に登場するイタリア国旗にも、この王家の紋章が入っています。
③ 現在のシンプルな国旗へ(1946年〜) 第二次世界大戦で敗戦国となったイタリアは、ムッソリーニのファシスト政権と結びついていた王制を国民投票によって廃止し、共和制(イタリア共和国)へと移行しました。 この時、 「王家の紋章」が国旗から取り除かれ 、現在のシンプルな緑・白・赤の「トリコローレ」となりました。
3. 間違えやすい「他国の国旗」との違い
イタリア国旗は非常にシンプルなため、他国の国旗とよく混同されます。
- メキシコ国旗との違い メキシコ国旗も「緑・白・赤」の縦三色ですが、 中央に「蛇をくわえた鷲」の紋章 があります。また、実は 縦横の比率 が異なります(イタリアは2:3、メキシコは4:7でメキシコの方が横長)。さらに、色の濃さもメキシコの方が暗く深い緑と赤を使用しています。
- アイルランド国旗との違い アイルランド国旗は「緑・白・オレンジ」です。一番右の色がオレンジか赤かの違いですが、風にはためいている時や、印刷の具合によってはイタリア国旗と非常に見間違えやすいです。
4. 知っておきたい豆知識(トリビア)
- ピッツァ・マルゲリータの由来 イタリアを代表するピザ「マルゲリータ」は、国旗のトリコローレがモチーフになっています。 1889年、イタリア王国のマルゲリータ王妃がナポリを訪れた際、地元のピザ職人が王妃への敬意を表して、 バジル(緑)、モッツァレラチーズ(白)、トマト(赤) を使って国旗の色に見立てたピザを献上しました。 王妃がこれを大変気に入ったため、彼女の名前が付けられたという有名な逸話があります。(※ピザ自体はそれ以前から存在していましたが、名前の由来として定着しています)
- 「適当な色」が禁止されたのは最近の話
驚くべきことに、イタリアでは長年「緑・白・赤ならどんな色合いでもOK」という大らかな状態が続いており、メーカーによって明るい緑だったり暗い赤だったりとバラバラでした。
しかし、EU内での規格統一の動きもあり、 2003年になって初めて政府が厳密なカラーコード(Pantone色)を法律で規定 しました。
現在の正確な色は以下の通り指定されています。
- 緑:Fern Green(シダの緑 / 少し明るめの緑)
- 白:Bright White(輝く白)
- 赤:Flame Scarlet(炎のスカーレット / 鮮やかな朱赤)
以上のように、イタリアの「トリコローレ」は、フランス革命の「自由・平等・博愛」の精神を受け継ぎながらも、イタリアの国土やキリスト教の精神、さらには食文化(ピザ)にまで結びついている、非常に国民に愛されている国旗です。
無料ダウンロード
詳細データ・リンク
| 素材名 | イタリアの国旗 |
|---|---|
| キーワード | イタリア, 国旗 |
| 制作者 (Creator) | 3kaku-K |
| 著作権 (Copyright) | 3kaku-K |
| クレジット (Credit) | freesozai.jp |
| 関連リンク | 参考リンク |